学生との喜怒哀楽 本文へジャンプ
ここでは、学生との喜怒哀楽について書いていきます。



 建前でなく、本当に様々な学生と出会えたことが私にとっての喜びです。ただ研究だけするのであれば、大学教員でなくてもどこかのシンクタンクに就職してもいいわけです。でも、学生と関わって、お互いに学びあい、成長できることが大学教員という仕事の醍醐味でもあります。
 これまでに嬉しいことは数限りなくありました。短大の新米教師時代に、他の教員から「あなたはあまりにも学生との関係が友達っぽいのでそれは良くない」と言われ、学校を辞めようかと思うほど悩んだことがありました。そのことを誰かに話したためか学生の間で噂になり、卒業式の日に何人もの学生から「先生は今のままの先生でいてほしい。学校を辞めないで」と言われて、嬉しくなった記憶があります。最近では、4年生の最後の授業でもらった色紙に「人生最後の授業がこの授業であって良かった」と書いてあり、感涙ものでした。
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 仕事に対して厳しい私ですが、学生に対して本気で怒ることは年に1回あるかないかです。以前、ある学生が卒業必修である卒論の締め切り日の1月を前にして、ほとんど進んでいないにも関わらず、10月末に遊びで海外旅行をすると話していました。その学生はすでに他大学の大学院進学が決まっており、何が何でも卒論を書いて卒業しなければならない状況だったのです。私は海外旅行の話を聞いて、激怒しました。その時は1時間近く説教をした覚えがあります。そんなふうに、自分の人生を軽く流す姿勢が許せなかったのです。
 それ以後はそんなに激しく怒った記憶はありませんが、この頃はゼミの学生には本気で注意ができる関係になってきました。
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 ソーシャルワーカー時代から相手に感情移入して、ストレスが溜まったり、冷静にならなければならないのについつい泣いてしまったり・・・。学生には、ソーシャルワーカーには共感と客観性が大切、なんて教えているくせに。
 学生の悩みを聞いたり辛い状況を目の当たりにして、何度涙ぐんだかわかりません。どうしても感情移入していまい、一緒になって悲しんでしまう。それで、少しでも話を聞いた人の気持ちが楽になればいいのですが・・・。クールな大学教員像とはほど遠い私です。
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 なんといってもゼミが楽しいですね。学生と一緒に試行錯誤しながら作り上げていく時間。昨年度のゼミ合宿は軽井沢にバスで行きましたが、ちょうど嵐が直撃した日でした。2日目の全ての予定をキャンセルしてバスで大学に戻ってきたのですが、どの道も封鎖封鎖…。ようやく1本だけ開通している道を通って、7,8時間かけて帰ってきました。もし一人だったら絶対に新幹線を使ったでしょうが、皆と一緒にいたいという参加者の気持ちに押されてクタクタになりながら帰ってきました。そう、皆と一緒だからそれも楽しい思い出になったのですよね、きっと。
 以前は、よく学生と一緒に山谷のフィールドワークに行きました。浅草を出発して隅田川沿いをずっと歩いて山谷に入り、途中、コーヒーが美味しいカフェバッハで一休み。その後浅草に戻り、最後はいつも神谷バーへ。浅草寺でおみくじをひいたら、5人中2人が凶だったこともありましたっけ。また行きたいですね。
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