大谷京子・田中和彦著『失敗ポイントから学ぶ PSWのソーシャルワークアセスメントスキル』、中央法規 、2018年
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内容
我らが同僚、大谷京子先生と田中和彦先生の共著で、「失敗ポイントから学ぶ」というユニークな切り口で描かれた本です。目的は以下の4つです。「@アセスメントのプロセスモデルを示す。Aアセスメントプロセスで必要とされるスキルを示す。Bアセスメント力向上のための自己研鑽の方法とグループで行う場合の研修プログラムを示す。Cアセスメントスキルのチェックリストを示す」(pp.@-A)ことです。
この本のセールスポイントは、なんといってもわかりやすさにあります。抽象度の高いアセスメントについて、現場実践者が読みやすくスキルごとに解説してあります。例えば、「スキル08 腑に落ちるまで聴く」では、「このスキルのポイントは、『繰り返し聴く』ことよりも、クライエントのストーリーを追体験できるか、自分がクライエントの立場におかれたら同じように感じるだろう、行動するだろうと思えるまで聴くことにあります」(p.54)というふうに、日頃ソーシャルワーカーが行っていることを丁寧に言語化して整理しています。そして、何よりも全編を通して筆者の先生方の「PSWの仕事が好き!」というPSW愛が伝わってきました。
大谷先生や田中先生と同僚になれたことは、私にとって大変嬉しいことです。これから、知的刺激に満ちた時間を一緒に創っていけるかと思うとワクワクします!
目次
1章 PSWがアセスメントで陥りやすい失敗ポイント(アセスメントの困難さは何か?失敗ポイントへの着目 ほか)
2章 ソーシャルワークアセスメント(ソーシャルワークアセスメントについてアセスメントプロセスのモデル ほか)
3章 アセスメントに活用する実践スキル(アセスメントに求められる姿勢・価値―クライエントからの期待アセスメントの前提 ほか)
4章 アセスメント力研修&自己養成プログラム(アセスメント力をつけるための研修の考え方アセスメント研修を企画してみよう ほか)
5章 アスセメントスキルチェックリスト
資料