日本社会福祉学会理事会 本文へジャンプ
ここでは、日本社会福祉学会理事会に関すること・学んだことを書いていきます。

 2022年5月29日に、日本社会福祉学会副会長に就任しました。まだ実感がわかないところがありますが、そのうち色々な仕事をするなかで役割が見えてくるのでしょう。そんな日本社会福祉学会には、随分と昔から御世話になってきました。
 福祉の学会のなかでは北極星のようなポジションにある学会。そんな学会の思い出や行ってきた仕事、これから行っていく仕事等を綴っていきたいと思います。
 まずは、学会副会長として初仕事である春季大会閉会挨拶から。


1.2022年5月29日(日)  第70回春季大会閉会挨拶
 

本学会副会長に就任した日本福祉大学の保正です。日本社会福祉学会春季大会の閉会にあたり、私より一言ご挨拶させていただきます。


皆様、本日は休日にも関わらずお集まりいただきまして、厚く御礼申し上げます。

本日の大会では、「格差社会解消へのアプローチを求めて」をテーマに、日本社会福祉学会2021年度学術賞を受賞されました、西崎緑先生と平野隆之先生よりご講演をいただきました。次にシンポジウムでは、阿部彩先生と近藤尚己先生のシンポジストのご発題に対し、垣田裕介先生よりコメントをいただきました。大変熱い議論が展開され、勉強になりました。
 コロナ禍でますます格差が広がり、顕在化している今、大変タイムリーかつ喫緊の課題として、私たちが取り組まなければならないテーマに迫った機会だったかと思います。改めまして、御登壇いただいた先生方に感謝申し上げます。

 

さて、ここからは少し、私の学会への思いをお話しさせていただきます。
 私は、学会とはそこを起点に様々な活動を広げていける、「知のプラットフォーム」のようなものと考えています。そこでの会員にとっての機能は、大きくいって2つあります。一つは、研究者としての自己研鑽を行う場であること、もう一つはピアサポートネットワークをつくることです。
 
 まず、自己研鑽についてです。学会に行けば、新しい刺激が得られ、研究のモチベーションが高まり、自身の研究を発展させる基盤になります。ただし、そのとき学会から受け取るものは、その人の置かれている状況やニーズによって異なるのではないでしょうか。
 私の場合を例にすると、大学院修士課程を修了してすぐに本学会に入会し、初めて口頭発表を行った時には、緊張感のなかで発表するという経験を通して、研究作法や発表手順を習得しました。やがて、研究は行うものの指導教員が得られず、効果的なフィードバックが受けられなかった時期には、投稿論文の査読や口頭発表時の質問やコメントから、研究の視点を学ぶことができました。そして、自身が査読者として関わるようになると、どのように研究指導を行えばよいかを学んでいます。

 次にピアサポートネットワークについてです。これは、私が昨日まで就任していた、本学会研究支援委員会委員長の立場で大切さを痛感したことでもあります。
 研究者である私達を、研究テーマを追究して大海を航海する一艘の船に例えてみたいと思います。普段はスムーズに進んでいても、ひとたび大波や嵐が来た時には、一艘だけで乗り切るのは大変難しいことです。でも、船同士が互いに支援しあったり、緩やかにつながりあって進んでいくことができれば、きっと安定的に航海していけるのではないでしょうか。
 つながればつながるほど私達は強くなれますし、シェアする機会があればあるほど豊かになれます。
 特に、これから様々な海を航海していかなければならない初期キャリア研究者の方々にとっては、一人で航海できるようになるまでには多様なサポートが必要です。サポートが必要な場面は、研究を行うこと、大学や研究機関に就職すること、研究と生活との調和をはかること等多岐にわたります。
 幸い、今年の3月に初期キャリア研究者のピアサポートネットワークである、CS-NETが立ち上がりました。このCS-NETを大いに活用していただけたらと思います。

 そして、「知のプラットフォーム」になり得る学会は、一人の力や特定の人の力だけでは創れません。一人一人の学会員の方々の手で創り、育てていっていただければと思います。私達理事会メンバーも、微力ではありますが尽力したいと考えています。 


 春季大会はこれで終了致しますが、次回は2022年10月15日、16日に第70回秋季大会が開催されます。第70回という節目の大会は、「新たな日常と社会福祉−『つながり』の未来を見据えて−」をテーマに、関西福祉科学大学にて対面も含むオンラインとのハイブリット形式を予定しております。

そこでは、学べる企画とつながれる企画が盛り沢山です。ぜひ、皆様のご参加をお待ちしております。その際に再びお目にかかれることを祈念し、閉会のご挨拶とさせていただきます。
 本日は、誠にありがとうございました。







社会的活動のなかで学んだこと